スタンプ台と浸透印の種類、補充インクの互換性について
| 文具の豆知識
スタンプ台や浸透印に使用されるインクには
「油性顔料インク」「油性染料インク」「水性顔料インク」があり、それぞれ性質が異なります。
これらの特性と、商品例をご紹介致します。
■スタンプ台に使われているインクの種類■
①油性顔料インク
最も主流なインク。耐光性・耐水性・耐インキ性に優れ、印影を長期保存したい場合に適しています。
速乾タイプのものも発売されています。
コート紙(表面をコート剤でコーティングしている紙。広告チラシなど)など、吸水性の低い紙には捺印出来ません。
●商品例
シヤチハタ スタンプ台(HGN-1~3) ¥650+税より
一般的なコピー用紙の場合、約3秒で乾き、きれいに捺印できます。
【補充インク】SGN-40
②油性染料インク
発色がよく、顔料インク程ではありませんが、耐水性・耐光性も兼ね備えています。
また、顔料インクが苦手とするコート紙やアート紙にも捺印が出来ます。
●商品例
シヤチハタ フォアコート(HCN-2~3) ¥1,200+税より
チラシやカタログなどのツルツルした紙に捺印でき、約1分で乾燥します。
完全に乾いた印影の場合は、水に濡れた際のにじみにも強くなっています。
【補充インク】SCN-40
③水性顔料インク
にじみやすい和紙にも捺印が出来るインクです。
また、他のインクでは印影が消えてしまったり変色したりする感熱紙への捺印も可能です。
商品例
シヤチハタ 水性顔料系スタンプ台(HKN-1~2) ¥850+税より
にじみが少なく、優れた耐水性・耐光性・耐インキ消し性を発揮します。
PPC用紙や上質紙の他、和紙や模造紙にも適しています。
【補充インク】SA-1
※油性顔料特殊インク、油性染料特殊インク
シヤチハタのラインナップの中には、インクを吸収しない素材や
皮革、布、木材など様々な素材へ捺印が出来るものがあります。
また、金属の捺印に特化したものやプラスチックへの捺印に特化したスタンプ台もあります。
■浸透印の商品例■
浸透印とは、カートリッジなどからインクを供給する事によって
スタンプ台を使用せず連続して捺印出来る印鑑を指します。
シヤチハタより発売されている「Xスタンパー」シリーズが広く普及している為
他メーカーの商品であっても「シヤチハタ」と呼ばれる場合があります。
①シヤチハタ ネーム9・ネーム6ほか
耐水性・耐光性に優れ、印影の長期保存にも向いています。
※コート紙やアート紙には不向きです。
また、ノンカーボン紙や感熱紙に使用すると、消えたり変色する可能性があります。
【適合インク】XLR-9N(ネーム9)、XLR-9(ネーム6)
②三菱鉛筆 ユニネーム10
独自の機構でインクの出過ぎを防止し、捺印初期から鮮明な印影が期待出来ます。
【適合インク】HUB-303またはHUS-353
左:ネーム9
右:ネーム6
下:ユニネーム10
■インクの互換性について■
「どの補充インクを使用しても大丈夫ですか」というご質問をよく頂戴しますが
スタンプ台、浸透印共にインクの互換性はありません。
メーカーの違うインクを補充したり混ぜたりすると
油分が浮いてきたり、印面が固化し使えなくなる可能性がありますので、必ず指定のインクを使いましょう!
その他不明点やご質問等ございましたら、お気軽にスタッフまでお申し付けくださいませ!
H.K.